
私はとある地方都市で整体師をしている。
今では口コミで評判も広まり、忙しい毎日でありがたい限りだ。
私は竹中洋介、現在40歳。大学卒業後、家電量販店の販売員として就職したものの、長くは続かず27歳で退職した。販売員の仕事自体は好きだったが、上司とどうもソリがあわず、就職して5年程度で辞めてしまったのだ。

退職時は子どもが生まれたばかりで何か手に職をつけねばと、2年間柔道整復師の専門学校へ通い、整体院のスタッフとして再就職した。それから5年間で施術や経営の知識を身につけ、35歳で独立し、整体院を開業するまでに。
これまでにいろいろあったが、今はそれなりに順風満帆な人生を送っている。
しかしここへ来て、私は新たな壁にぶつかることとなった。
まわりのみんなはフサフサなのに
今日の朝イチの患者は、釣り友達のツネさん(仮名・おそらく60歳くらい)だ。ツネさんは私が開業した頃からの常連である。歯に衣着せぬ物言いで敵を作りやすいが、裏がない人なので私は話していて楽しい。

「いてて。腰が痛くて、海釣りにも行けねえよ」
と言いながら、ベッドに横たわるツネさん。足のストレッチを行おうとしたら、私の頭頂部がツネさんの目に入る体勢となった。

「あれ、タケちゃん。頭が薄くなったな〜」
ケラケラ笑いながらツネさんが言った。
まったく、相変わらず気にしていることをはっきりと言ってくれる。

「ここ最近、一気に減ってきちゃったんですよ〜・・・」
私が施術をしながらそう言うと「タケちゃんの身内も薄い人が多いのか?薄毛は遺伝が強いって聞くぜ」と心配そうだ。
私はツネさんのコリのポイントを指圧しながら

竹中洋介
「そういえばツネさん、フッサフサですよね。
やっぱり身内もフサフサなんですか?」
と聞いた。

「あ〜効くわ〜」
と気持ちよさそうなツネさん。ハッと思い出したように

「そういえば俺のオヤジもオフクロも、
髪の毛の量は多すぎて困っていたくらいだな」
と言った。
なんとうらやましい悩みだ。
ツネさんとツネさんの両親には、私の気持ちなどわからないだろう。
確かに私も薄毛は遺伝するとのウワサをきいたことがある。
しかし本当に薄毛と遺伝は、関係あるのだろうか? 私は一度調べてみることにした。
薄毛の遺伝は強かった
営業を終えた午後7時。
フウとため息をついて、私はツネさんとの会話と自分の親のことを思い出していた。
そういえば母方の祖父の頭がかなり薄かったのを覚えている。子どもの頃の記憶しかないが、祖父はつむじを中心に丸く髪の毛が薄くなっていたような気がする……。
私は目の前にあるPCを開き「薄毛 遺伝」で検索してみた。医師が監修したページを読んで、得た情報は以下のとおりだ。
| 男性ホルモンの一種である「テストステロン」と酵素の「5αリダクターゼ」が結合すると、DHT(ジヒドロテストステロン)が発生する。
髪の生え際や頭頂部の毛乳頭細胞にある「男性ホルモンレセプター」という受容体がDHTを捉えることで、脱毛させる因子の「TGF-β」がたくさん作られていく。 AGA(男性型脱毛症)の原因である5αリダクターゼの活性度と男性ホルモンレセプターの感度の高さは、遺伝で引き継がれやすい。 |
つまり「AGAは遺伝と深く関係している」ということだ。
まるで大きなタライが頭に落ちてきたかのような感覚に襲われた。分かってはいたが、ショックは大きい。しかもAGAの脱毛遺伝子は母方の家系から遺伝しやすいとのこと。
困った遺伝子を引き継いでくれたものだよ、まったく。どうせなら足が長いとか、鼻筋が通っているとか、もっと自慢できるような遺伝だったらよかったのに。
フサフサ家系なのに薄毛のシゲさん
今日は祝日なので整体は休診だ。仕事をしていればまだ気は紛れるが、やることがないとどうも髪の毛のことばかり考えてしまう。
自分の部屋でゴロゴロしていたら、ピンポーンと玄関のチャイムが鳴った。来客者はトメさん(50歳くらい)、妻の詩吟サークル仲間である。
リビングで妻とトメさんが談笑しているようだ。私の部屋はリビングの隣なので、イヤでも二人の話し声が聞こえてくる。
最初は詩吟の話だったが、徐々にお互いの夫の愚痴大会が始まった。
すぐ隣にいる私としては、なんとも肩身が狭い。

「若い頃から女癖が悪いから、バチがあたったんだわ。そうでなけりゃ頭フサフサ家系に生まれて、うちのじいさん(シゲさん)だけハゲるなんてことはありえないでしょ?」
トメさんは机をパシパシたたきながら言った。
身内はフサフサなのにシゲさんだけハゲたとは、一体どういうことだろう。
私はバチなんて非科学的なものを信じないタチだが、薄毛遺伝に関係なさそうな人でも薄毛になっているのは気になるところだ。
遺伝以外にも薄毛の原因があった!
フサフサ家系のシゲさんが薄毛になった話を聞いて、またまた私はPCで薄毛の原因について調べてみた。結果、薄毛は遺伝だけでなく、さまざまな要因によって引き起こされるとわかった。
特に髪の毛によくないのは以下の4つだそうだ。
- 頭皮環境の悪化
- 生活習慣の悪化
- ストレス
- 加齢
残念なことに、私はほぼ全てが当てはまる。
加齢は仕方がないにしても、疲れた日は風呂に入らずそのままソファで眠ってしまうこともあるし、この年になっても脂っこい食事が大好きだ。
運動不足だし喫煙もする。事業を経営している以上、ストレスもたまる。これら全て頭皮に悪影響を与える原因となりうるのだ。
どうやらこれまで、自分で自分の頭皮を痛めつけていたらしい。まったくもって「後悔先に立たず」である。
遺伝も強く、さらに頭皮環境も悪くしていたなら、薄毛になるのは当然だ。薄毛について調べるたびに、がっくりと肩を落としているな……。
「薄毛遺伝」に抵抗してみる
私は薄毛遺伝をしっかり引き継いでいるのに加え、遺伝以外の原因にも当てはまる点がいくつかあることが判明した。しかし簡単に諦めるもんか。薄毛の原因を取り除き、遺伝に抵抗してやろうじゃないか。
最初に生活習慣の見直しから始めてみた。まずは禁煙。私は若い頃から喫煙習慣があるが、これを機にタバコをすっぱりとやめることに。

とりあえず周りに宣言することで応援してもらい、禁煙の環境を作ることにした。ただ残念なことに、私の知人は喫煙者が多い。禁煙宣言を機に、なぜかみんな私の周りでスパスパ吸い出すようになったのだ。
私に禁煙させまいとする嫌がらせだろう。
「負けるものか!」と思ったのもつかの間、どうやら私は自分の想像以上に意志が弱かったようだ。結局、恥ずかしながら1週間すら禁煙が続かなかった。
次は睡眠時間の確保だ。髪や肌のためには成長ホルモンが必要。睡眠をしっかりとることで、成長ホルモンの生成を促すらしい。
しかしこれも私にはあまり効果がなかった。というのも私は毎日8時間近く睡眠をしており、睡眠時間はすでに確保しているのだ。
さらにシャンプーも変えてみた。メントールのスースーした涼感を気に入ったが、泡立ちとコスパが悪いのは難点だ。くやしいが、お小遣いの少ない私には続けられなかった。
このように「遺伝に負けじ」とさまざまな方法で抗ってみたが、どうもうまくいかない。もう私は、薄毛を受け入れるしかないのだろうか。
「シモンコライト」という成分があることを知る
ある平日の夜、自宅の書斎で仕事を終えた私は、落ちた髪の毛を一本拾い上げ、ため息をついた。
いっそ床屋で丸坊主にしてもらおうか。最初から髪の毛がなければ薄毛に悩むことはないだろう。
そんなことを自分の部屋で、一人もんもんと思い悩んでいたら、
妻がりんごを切ってもってきてくれた。

「りんごに含まれるポリフェノールが毛にいいらしいわよ」
こういった妻の心遣いがうれしい。
口に出さなくても私の心を理解してくれていると感じる。

「そういえば」
妻がパンと手をたたいた。

「ネット見てたら、こんなものを見つけたのよ」
と、私が仕事に使っているPCを開いてなにやら検索しだした。

「ん? シモンコライト? なんだい、これ」
と、私はりんごを食べながらその画面をのぞき込んだ。
PCの画面には
【テイカ製薬 ミノキシジルよりも毛の伸長を促進する 純国産セラミック物質を発見!】
と書かれた、シモンコライトについての説明が映し出されていた。
この成分の説明は「心が読まれている!?」と私をうろたえさせるには十分だった。

「ふふっ。まるで自分のことかと思ったでしょ。
毛で悩んでいるのはあなただけじゃないのね」
妻は軽く笑いながら言った。
シモンコライトは必須ミネラルの一つである亜鉛で、
亜鉛は髪の主成分「ケラチン」の生成に必要だと言われている成分。
そんなシモンコライトの効果が、業界では話題になっているらしい。

「ふーん、でもなぁ。実際どうなんだろ。」
と私は興味のないフリをした。
正直にいうと、このシモンコライトという成分が気になって仕方ないが、あまりがっつくのも少々気恥ずかしいという複雑な男心の結果である。
すると妻は

「もっと色々調べてみたら?」
と言った。妻はPCの画面をそのまま残し、食べ終えたりんごの皿を持って部屋を出ていった。
パタンと扉が閉まるのを確認してから、私はPCの画面を食い入るように見つめた。
記事では、
(1) DR(ドラッグ・リポジショニング)の手法を応用し、ミノキシジル以上の効果を発揮する候補物質を探索し、「シモンコライト」を発見(特許申請中)
(2) ラットの髭毛包の器官培養法により、5日目以降でミノキシジルよりも毛の伸長を促進することを確認
(3) ナノ粒子化技術により、効果が長く持続しざらつき感や白色の肌残りが生じず安定性にも優れた物質の製造に成功
(4) セラミック物質シモンコライトを利用することで、サステナビリティに配慮した国産製品として製品化を目指す
などと、かなり自分にとって衝撃的なことが書かれていた。

読めば読むほど、シモンコライト、気になるな。。。
シモンコライトを知ってから数日後・・・
今日の朝イチ患者はまたもやツネさんだ。

「この前ばったり、ずっと会ってなかった釣り仲間に会ったんだけどさ、
頭がバーコードみたいになっててびっりしたよ。笑」

「頭いっちゃってました?笑
絶対僕みたいに悩んでるでしょうね」
私はツネさんの腰をマッサージしながら、笑いながら答えた。

「やっぱり遺伝には勝てんもんやなー」

ツネさん、僕いいもの見つけちゃったんですよね。

なになに?毛の話?
ちょっと教えてよ
僕たちは【シモンコライト】についての話で盛り上がったのだった。
↓↓シモンコライトについて詳しく書かれた「シモンコライト研究所」について↓↓
執筆者:スカルプケアタイムス